睡眠が大切「記憶力」 [健康]
睡眠が大切「記憶力」
睡眠が大切「記憶力」
脳を構成する「神経細胞」と「グリア細胞」
動体視力トレーニングメガネ
睡眠が大切「記憶力」
昨日食べた朝ご飯や、小学生のころ覚えた掛け算の九九など、私たちはさま
ざまな出来事や知識を記憶しています。一体、記憶はどのようにしてつくられ
るのでしょうか。すぐに忘れてしまう記憶や、長い間覚えている記憶があるの
はなぜでしょうか。そして、記憶力を上げるにはどうしたら良いのでしょうか。
記憶力に隠された真相を探っていきましょう。
(1)記憶を司る「海馬」と「大脳皮質」
人間の脳の中で、記憶に最も大きくかかわる部分は「海馬」と「大脳皮質」
です。海馬は、タツノオトシゴ(英語でseahorse:sea「海」horse「馬」)のよ
うな形をしていることから名づけられました。主に短期記憶を司り、新たな記
憶をつくるのが海馬で、長期記憶を司るのが大脳皮質です。
海馬での記憶保持は数分や数時間と一時的で、すぐに忘れてしまうのが特徴
です。例えば、たった今聞いた電話番号や、メモを取らずに頭に入れた買い物
リストなど、用が済めば忘れてしまうような記憶です。一方、半年経っても、
一年経ってもずっと覚えているのが長期記憶です。
記憶を司る海馬と大脳皮質
<どうやって記憶しているの?>
脳では、視覚や聴覚など五感に関する刺激を受け取ると、その情報を視覚野
や聴覚野などの大脳皮質にあるそれぞれの担当領域に伝えます。しかし、この
状態では、あくまでもそれぞれの領域へ電気信号として送られたばらばらの情
報にすぎません。これらの情報は担当領域で処理された後、海馬へと集められ、
時間と空間の流れが整理、統合されます。こうして、記憶が構成され、正確な
記憶(短期記憶)となった後で、再び大脳皮質に送られます。このとき、記憶
の取捨選択がされ、より重要な記憶、印象に残る信号量(神経伝達物質の量)
の多い記憶だけが大脳皮質へと送られ、長期記憶として蓄積されていきます。
信号量が少ない場合には、大脳皮質には届かず途中で途切れてしまいます。
短期記憶から長期記憶へ
15分でわかる記憶力の正体
ヘテムル
<小脳に保存される記憶>
箸の持ち方や、自転車の乗り方、ピアノの弾き方など言葉にできない体の動
かし方などの記憶は、小脳に保存されると考えられています。小脳は大脳に比
べ、10分の1程度の大きさしかありませんが、表面には多くのシワがあり、表
面積は大脳の約75%にも達します。さらに、大脳の神経細胞が約140億個であ
るのに対し、小脳には約1,000億個以上の神経細胞が存在するとされています。
この小脳の運動に関する記憶により、私たちは日常生活をスムーズに送ること
が可能となっています。
お名前.com
(2)記憶力UPには「アセチルコリン」
記憶力をUPさせるためには、神経伝達物質「アセチルコリン」の分泌を高
めることが重要です。
<アセチルコリンの働き>
アセチルコリンは、睡眠中に記憶の定着にかかわる重要な働きをしています。
睡眠にはこの浅い眠りの「レム睡眠」と、深い眠りの「ノンレム睡眠」があり、睡
眠中には、この2種類の睡眠を交互に繰り返しています。そのうち、レム睡眠
のときに、脳はその日に体験したことや、学んだ知識などの記憶の整理を行っ
ています。この記憶した内容を脳の中で整理しているのがアセチルコリンです。
レム睡眠のときにアセチルコリンが活性化されることで、神経細胞同士が連携
しやすくなります。そして、それぞれの記憶が関連づけられて整理されること
で、記憶の定着が促進されます。つまり、しっかり眠らなければアセチルコリ
ンの恩恵を受けることができず、記憶力を高めることはできないということで す。記憶障害が発症するアルツハイマー型認知症の方では、脳内のアセチルコ
リン濃度が低下していることが分かっています。
<アセチルコリンの伝達回路>
アセチルコリンは、主に大脳皮質の底部に位置する「前脳基底部」から分泌
され、視床下部や大脳皮質など脳全体へ届けられます。
<アセチルコリンの分泌を高めるためには>
●「レシチン」補給する
アセチルコリンの原料となる「レシチン」という脂質を十分に取ることが大
切です。レシチンは、大豆や卵黄などに多く含まれています。ただし、レシチ
ンを含む食品を多く取ればアセチルコリンがその分増えるというわけではあり
ません。必要量のレシチンが不足状態になると、アセチルコリンが十分につく
られなくなる可能性があるため、不足しないように毎日の食事で補いましょう。
コラム 五感を駆使して記憶力UP
感情が伴い「快・不快」を司る「偏桃体」が刺激を受けることや嗅覚が刺激
されることによっても海馬に情報が伝達されやすくなり、記憶の定着が促進さ
れます。経験したことのある香りを再び嗅いだとき、当時の記憶が鮮明に思い
出されることなどは、誰しも経験したことがあるでしょう。このように「感情」
や「香り」が伴うことで情報を伝達する信号量が増え、長期記憶として保存さ
れやすくなるのです。
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市議会立候補の手引き-候補者関係事務日程
睡眠が大切「記憶力」
脳を構成する「神経細胞」と「グリア細胞」
動体視力トレーニングメガネ
睡眠が大切「記憶力」
昨日食べた朝ご飯や、小学生のころ覚えた掛け算の九九など、私たちはさま
ざまな出来事や知識を記憶しています。一体、記憶はどのようにしてつくられ
るのでしょうか。すぐに忘れてしまう記憶や、長い間覚えている記憶があるの
はなぜでしょうか。そして、記憶力を上げるにはどうしたら良いのでしょうか。
記憶力に隠された真相を探っていきましょう。
(1)記憶を司る「海馬」と「大脳皮質」
人間の脳の中で、記憶に最も大きくかかわる部分は「海馬」と「大脳皮質」
です。海馬は、タツノオトシゴ(英語でseahorse:sea「海」horse「馬」)のよ
うな形をしていることから名づけられました。主に短期記憶を司り、新たな記
憶をつくるのが海馬で、長期記憶を司るのが大脳皮質です。
海馬での記憶保持は数分や数時間と一時的で、すぐに忘れてしまうのが特徴
です。例えば、たった今聞いた電話番号や、メモを取らずに頭に入れた買い物
リストなど、用が済めば忘れてしまうような記憶です。一方、半年経っても、
一年経ってもずっと覚えているのが長期記憶です。
記憶を司る海馬と大脳皮質
<どうやって記憶しているの?>
脳では、視覚や聴覚など五感に関する刺激を受け取ると、その情報を視覚野
や聴覚野などの大脳皮質にあるそれぞれの担当領域に伝えます。しかし、この
状態では、あくまでもそれぞれの領域へ電気信号として送られたばらばらの情
報にすぎません。これらの情報は担当領域で処理された後、海馬へと集められ、
時間と空間の流れが整理、統合されます。こうして、記憶が構成され、正確な
記憶(短期記憶)となった後で、再び大脳皮質に送られます。このとき、記憶
の取捨選択がされ、より重要な記憶、印象に残る信号量(神経伝達物質の量)
の多い記憶だけが大脳皮質へと送られ、長期記憶として蓄積されていきます。
信号量が少ない場合には、大脳皮質には届かず途中で途切れてしまいます。
短期記憶から長期記憶へ
15分でわかる記憶力の正体
ヘテムル
<小脳に保存される記憶>
箸の持ち方や、自転車の乗り方、ピアノの弾き方など言葉にできない体の動
かし方などの記憶は、小脳に保存されると考えられています。小脳は大脳に比
べ、10分の1程度の大きさしかありませんが、表面には多くのシワがあり、表
面積は大脳の約75%にも達します。さらに、大脳の神経細胞が約140億個であ
るのに対し、小脳には約1,000億個以上の神経細胞が存在するとされています。
この小脳の運動に関する記憶により、私たちは日常生活をスムーズに送ること
が可能となっています。
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(2)記憶力UPには「アセチルコリン」
記憶力をUPさせるためには、神経伝達物質「アセチルコリン」の分泌を高
めることが重要です。
<アセチルコリンの働き>
アセチルコリンは、睡眠中に記憶の定着にかかわる重要な働きをしています。
睡眠にはこの浅い眠りの「レム睡眠」と、深い眠りの「ノンレム睡眠」があり、睡
眠中には、この2種類の睡眠を交互に繰り返しています。そのうち、レム睡眠
のときに、脳はその日に体験したことや、学んだ知識などの記憶の整理を行っ
ています。この記憶した内容を脳の中で整理しているのがアセチルコリンです。
レム睡眠のときにアセチルコリンが活性化されることで、神経細胞同士が連携
しやすくなります。そして、それぞれの記憶が関連づけられて整理されること
で、記憶の定着が促進されます。つまり、しっかり眠らなければアセチルコリ
ンの恩恵を受けることができず、記憶力を高めることはできないということで す。記憶障害が発症するアルツハイマー型認知症の方では、脳内のアセチルコ
リン濃度が低下していることが分かっています。
<アセチルコリンの伝達回路>
アセチルコリンは、主に大脳皮質の底部に位置する「前脳基底部」から分泌
され、視床下部や大脳皮質など脳全体へ届けられます。
<アセチルコリンの分泌を高めるためには>
●「レシチン」補給する
アセチルコリンの原料となる「レシチン」という脂質を十分に取ることが大
切です。レシチンは、大豆や卵黄などに多く含まれています。ただし、レシチ
ンを含む食品を多く取ればアセチルコリンがその分増えるというわけではあり
ません。必要量のレシチンが不足状態になると、アセチルコリンが十分につく
られなくなる可能性があるため、不足しないように毎日の食事で補いましょう。
コラム 五感を駆使して記憶力UP
感情が伴い「快・不快」を司る「偏桃体」が刺激を受けることや嗅覚が刺激
されることによっても海馬に情報が伝達されやすくなり、記憶の定着が促進さ
れます。経験したことのある香りを再び嗅いだとき、当時の記憶が鮮明に思い
出されることなどは、誰しも経験したことがあるでしょう。このように「感情」
や「香り」が伴うことで情報を伝達する信号量が増え、長期記憶として保存さ
れやすくなるのです。
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市議会立候補の手引き-候補者関係事務日程
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- 出版社/メーカー: SUNWAY
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- 作者: 榎本 博明
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- 発売日: 2016/08/17
- メディア: 新書
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- 出版社/メーカー: ELF エミット
- メディア: エレクトロニクス
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- メディア: その他
脳を構成する「神経細胞」と「グリア細胞」 [健康]
脳を構成する「神経細胞」と「グリア細胞」
脳の中を覗いてみよう「脳力」
5つの刺激で頭が良くなるラッパはいかがですか!
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脳を構成する「神経細胞」と「グリア細胞」
脳を構成する「神経細胞」と「グリア細胞」
脳は、「神経細胞」と「グリア細胞」という2種類の細胞によって構成されて
います。その割合は、神経細胞が脳全体の約10%ほどであり、残りの約90%を
グリア細胞が占めています。しかし、脳の活動の主役は神経細胞です。神経細
胞は、電気信号を発して情報をやり取りする特殊な細胞であり、神経細胞同士
が連携をとることで巨大な情報ネットワークを形成しています。グリア細胞と
は、神経細胞の間を埋め、神経細胞の活動を補助する細胞の総称のことをいい
ます。
神経細胞は、核を持つ「細胞体」、細胞体から四方八方に伸びる「樹状突起」、
1本の「軸索」から構成されています。これをひとつの単位として、「ニューロ
ン」とも呼びます。
ー神経細胞(ニューロン)の構造ー
神経細胞が互いに連携をとり、情報が脳内、そして体全体へと伝達されるこ
とで、私たちは考えたり、体を動かすことができています。その際、軸索が電
気信号の「送り手」であり、樹状突起が電気信号を受け取る「受け手」です。
軸索は、末端で枝分かれをしながら、ほかの神経細胞の樹状突起へと伸びてい
きます。このように、神経細胞は、互いに連携することで情報の伝達を行いま
すが、神経細胞同士は密着しているわけではなく、一つ一つが孤立して存在し
ているため、神経細胞の情報伝達には工夫が必要です。
<シナプスを介して、情報伝達を行う>
樹状突起と軸索のそれぞれの末端は、こぶ状に膨らんだ形をしており、「シナ
プス」と呼ばれています。シナプスの間には、1万分の1ミリ程のすき間が空い
ており、電気信号はこのわずかなすき間を超えることができないため、ほかの
神経細胞に電気信号を伝えることができません。そこで、シナプスでは電気信
号の代わりに、軸索のシナプス先端に存在するシナプス小胞から「神経伝達物
質」という化学物質を分泌し、化学信号として情報を伝えていきます。その神
経伝達物質が、シナプスのすき間を飛び越えるのにかかる時間は、約1,000分
の1秒です。その瞬間的な神経伝達物質の伝達によって、無事にほかの神経細
胞に渡った化学信号は、再び電気信号へと戻ります。脳の中では、このように
電気信号と化学信号が巧みに変換されながら、無数の情報が伝えられています。
<神経細胞は情報伝達の調節をしている!?>
神経伝達物質の受け手側(樹状突起)のシナプスには、受容体(レセプター)
が存在しており、神経細胞は、神経伝達物質の量と受容体の数で情報伝達の調
節をしています。神経伝達物質自体の分泌量が増えるか、もしくは、受け手の
受容体の数が増えることで、信号は増強します。反対に、神経伝達物質の量を
少なくすることで、情報伝達をストップさせ、脳内が必要のない情報で溢れて
しまわないよう整理もしているのです。
また、神経伝達物質と受容体は鍵と鍵穴のような関係にあり、お互い決まっ
たもの同士でしか結合できないようになっています。例えば、アセチルコリン
はアセチルコリン専用の受容体にしか結合できません。
(3)脳力向上の鍵を握る「神経伝達物質」
シナプス間の情報伝達を担う神経伝達物質は、50種類以上存在すると推定さ
れています。今回取り上げる神経伝達物質は、その中でも働きが明らかになっ
ており、かつ脳力向上に関連すると考えられる物質です。
主な神経伝達物質と関連する脳力
コラム 加齢によって脳力は衰える?一生成長し続ける?
年齢を重ねることで、内臓や筋肉が衰えるのと同様に、脳にもさまざまな変
化が現れます。顕著な例としては、脳の大きさの変化が挙げられます。高齢者
の脳は、成人したころと比べて小さくなることが知られており、35歳から60
歳にかけて、脳の容積は約10%減少するといわれています。
こうした変化は、脳の萎縮と呼ばれており、加齢によって脳の神経細胞が減
少するために起こります。脳内の神経細胞が最も多くなるのは胎児期であり、
その後は原則として減少の一途を辿ります。このように、年齢とともに神経細
胞が減少するのは自然なことであり、アルツハイマー病などによる病的な萎縮
ではない限り、加齢にともなう脳の萎縮は、通常の身体的変化ということがで
きます。では、脳の萎縮は、脳が衰えるということを意味するのでしょうか。
新生児の脳の重さは成人の約25%といわれ、その後、20歳ごろまで成長し続
けます。脳が大きくなる主な要因は、学習や経験によって神経細胞同士をつな
ぐ軸索や樹状突起が増えるためとされています。実際に、軸索の集まりである
白質の割合は、年齢を重ねてもほぼ横ばいか、若干増えていることが分かって
います。つまり、神経細胞が減ることで脳は萎縮しますが、さまざまな学習や
経験を重ね、神経細胞同士をつなぐネットワークを増強させることで、脳は一
生成長し続けると考えられるのです。
脳を成長させるためには、脳に絶えず刺激を与えることが必要です。音読や
書き取り、計算のほか、なるべく指を使ったり、食べ物をよく噛んだり、積極
的に他社とのコミュニケーションを図ることが大切です。
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脳の中を覗いてみよう「脳力」
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脳を構成する「神経細胞」と「グリア細胞」
脳を構成する「神経細胞」と「グリア細胞」
脳は、「神経細胞」と「グリア細胞」という2種類の細胞によって構成されて
います。その割合は、神経細胞が脳全体の約10%ほどであり、残りの約90%を
グリア細胞が占めています。しかし、脳の活動の主役は神経細胞です。神経細
胞は、電気信号を発して情報をやり取りする特殊な細胞であり、神経細胞同士
が連携をとることで巨大な情報ネットワークを形成しています。グリア細胞と
は、神経細胞の間を埋め、神経細胞の活動を補助する細胞の総称のことをいい
ます。
神経細胞は、核を持つ「細胞体」、細胞体から四方八方に伸びる「樹状突起」、
1本の「軸索」から構成されています。これをひとつの単位として、「ニューロ
ン」とも呼びます。
ー神経細胞(ニューロン)の構造ー
神経細胞が互いに連携をとり、情報が脳内、そして体全体へと伝達されるこ
とで、私たちは考えたり、体を動かすことができています。その際、軸索が電
気信号の「送り手」であり、樹状突起が電気信号を受け取る「受け手」です。
軸索は、末端で枝分かれをしながら、ほかの神経細胞の樹状突起へと伸びてい
きます。このように、神経細胞は、互いに連携することで情報の伝達を行いま
すが、神経細胞同士は密着しているわけではなく、一つ一つが孤立して存在し
ているため、神経細胞の情報伝達には工夫が必要です。
<シナプスを介して、情報伝達を行う>
樹状突起と軸索のそれぞれの末端は、こぶ状に膨らんだ形をしており、「シナ
プス」と呼ばれています。シナプスの間には、1万分の1ミリ程のすき間が空い
ており、電気信号はこのわずかなすき間を超えることができないため、ほかの
神経細胞に電気信号を伝えることができません。そこで、シナプスでは電気信
号の代わりに、軸索のシナプス先端に存在するシナプス小胞から「神経伝達物
質」という化学物質を分泌し、化学信号として情報を伝えていきます。その神
経伝達物質が、シナプスのすき間を飛び越えるのにかかる時間は、約1,000分
の1秒です。その瞬間的な神経伝達物質の伝達によって、無事にほかの神経細
胞に渡った化学信号は、再び電気信号へと戻ります。脳の中では、このように
電気信号と化学信号が巧みに変換されながら、無数の情報が伝えられています。
<神経細胞は情報伝達の調節をしている!?>
神経伝達物質の受け手側(樹状突起)のシナプスには、受容体(レセプター)
が存在しており、神経細胞は、神経伝達物質の量と受容体の数で情報伝達の調
節をしています。神経伝達物質自体の分泌量が増えるか、もしくは、受け手の
受容体の数が増えることで、信号は増強します。反対に、神経伝達物質の量を
少なくすることで、情報伝達をストップさせ、脳内が必要のない情報で溢れて
しまわないよう整理もしているのです。
また、神経伝達物質と受容体は鍵と鍵穴のような関係にあり、お互い決まっ
たもの同士でしか結合できないようになっています。例えば、アセチルコリン
はアセチルコリン専用の受容体にしか結合できません。
(3)脳力向上の鍵を握る「神経伝達物質」
シナプス間の情報伝達を担う神経伝達物質は、50種類以上存在すると推定さ
れています。今回取り上げる神経伝達物質は、その中でも働きが明らかになっ
ており、かつ脳力向上に関連すると考えられる物質です。
主な神経伝達物質と関連する脳力
コラム 加齢によって脳力は衰える?一生成長し続ける?
年齢を重ねることで、内臓や筋肉が衰えるのと同様に、脳にもさまざまな変
化が現れます。顕著な例としては、脳の大きさの変化が挙げられます。高齢者
の脳は、成人したころと比べて小さくなることが知られており、35歳から60
歳にかけて、脳の容積は約10%減少するといわれています。
こうした変化は、脳の萎縮と呼ばれており、加齢によって脳の神経細胞が減
少するために起こります。脳内の神経細胞が最も多くなるのは胎児期であり、
その後は原則として減少の一途を辿ります。このように、年齢とともに神経細
胞が減少するのは自然なことであり、アルツハイマー病などによる病的な萎縮
ではない限り、加齢にともなう脳の萎縮は、通常の身体的変化ということがで
きます。では、脳の萎縮は、脳が衰えるということを意味するのでしょうか。
新生児の脳の重さは成人の約25%といわれ、その後、20歳ごろまで成長し続
けます。脳が大きくなる主な要因は、学習や経験によって神経細胞同士をつな
ぐ軸索や樹状突起が増えるためとされています。実際に、軸索の集まりである
白質の割合は、年齢を重ねてもほぼ横ばいか、若干増えていることが分かって
います。つまり、神経細胞が減ることで脳は萎縮しますが、さまざまな学習や
経験を重ね、神経細胞同士をつなぐネットワークを増強させることで、脳は一
生成長し続けると考えられるのです。
脳を成長させるためには、脳に絶えず刺激を与えることが必要です。音読や
書き取り、計算のほか、なるべく指を使ったり、食べ物をよく噛んだり、積極
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もっとバカはなおせる 最新脳科学で頭が良くなる、才能が目覚める、長生き健康になる!
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- 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2010/03/25
- メディア: 単行本(ソフトカバー)