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土俵の周辺 各界支える人々の哀勧 人情噺 [書籍]


土俵の周辺

土俵の周辺

  • 作者: 岩崎 友太郎
  • 出版社/メーカー: 白水社
  • 発売日: 2015/01/15
  • メディア: 単行本



土俵の周辺 各界支える人々の哀勧 人情噺について。



相撲の伝統に花形力士にばかり注目がいきやすい。
その周りを支える仕事や人物などの関わり方など
相撲の知られざる人間模様を知る上での一冊。



八百長騒動などで低迷していた大相撲の人気が
去年あたりから急激に戻ってきているようですね。


初場所が今年、18年ぶりに15日間とも
満員御礼だったのにつづき、大阪の春場所も
近年にないにぎわいとなりました。


すもうの人気は浮き沈みがあるが、きっかけさえ
あれば爆発するチカラを持っているのは、厚い
ファン層を擁する伝統のなせる業。


横綱や大関、話題の遠藤、逸ノ城らの動向は
勝ち負けに関係なく見ているだけで楽しい。


著者はデザインの仕事の傍ら、長いこと
タニマチとして土俵を見てきた一人。


好角家。



普通の相撲ファンが見えない届かない
相撲の世界の哀歓をまとめた本である。


昨今の活躍記事に焦点を充てたものではなく、
人として大切な部分に失いかけつつある部分に
スポットを充てているようです。


例えば、
9歳で各界に入った第27代木村庄之助さんの
行事人生ってどうだったのか。

十両どまりで引退したちゃんこ店店主のはなし。

力士用の超大型パンツを扱う衣料品店の主人
などさまざまです。



相撲世界をつくる独特の哀歓が、土俵のそばに
座り続ける方々の目配り気配りのなせるところでしょうか。


最後に登場するのが相撲甚句の名手、大納川賢治さんの
エピソードのようです。

力士を廃業後、相撲甚句の本格を守るべく自分のスタイル
で歌い続けてきた男が、異例の依頼で名大関魁皇の
引退披露に呼ばれ、32年ぶりに国技館に上がって甚句を歌う。


テレビで拝見しましたが、昭和の最後の力士ということで
館外にふけって見入っていましたが、いろんなストーリー
に考えが及ばなかったです。


ただ寂しさだけだったですね、当時は。


人情味ある相撲噺に興味のある方にお勧めします。











土俵の周辺

土俵の周辺

  • 作者: 岩崎 友太郎
  • 出版社/メーカー: 白水社
  • 発売日: 2015/01/15
  • メディア: 単行本



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