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4.触覚を使ったケア (2)タクティールケア [健康]

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4.触覚を使ったケア (1)触れることが育む心 




 タクティールケアは、福祉大国であるスウェーデン発祥のタッチケアです。
タクティールとは、ラテン語の「タクティリス(TaKtiis)」に由来する言葉で、
「触れる」という意味があります。手を使って相手の背中や手足を柔らかく包
み込むように触れるのが特徴です。

 このタクティールケアは、スウェーデンで1960年代に未熟児のケアを担当し
ていた看護師らによって考案されたもので、彼女達が母親に代わって、乳児の
小さな体に毎日優しく振れたところ、子どもの体温は安定し、体重の増加がみ
られるようになりました。そこで、降れることの有効性を確信し、経験に基づ
いてこの技法をつくったといいます。そして、90年代後半には各地に広まり、
認知症をはじめ、がんの緩和ケア、糖尿病、脳卒中、未熟児医療、ストレスケ
アなど多岐にわたって活用されています。

 日本には、2005年に認知症高齢syへの緩和ケアの一手法として、効果・手技
が紹介され、安心感や穏やかさをもたらす作用や睡眠の改善、痛みの緩和、ケ
アを受けた人と行った人の絆が深まる効果が期待できるということで、医療・
介護関係者の注目度は高まり、現在ではさまざまな所で導入されています。



<タクティールケアの効果>
 タクティールケアは、心地よさや安心感、痛みの軽減効果が検証されていま
す。その理由は、オキシトシンの分泌です。オキシトシンは、愛情ホルモンと
も呼ばれ、脳の下垂体で分泌されるホルモンです。タクティールケアで肌に触
れ、触覚が刺激されると、血液中にオキシトシンが分泌されます。その結果、
穏やかな気持ちを体感でき、体が温まり心地よい睡眠や深い呼吸ができるよう
になります。また、腸の蠕動運動が活発になり、便秘の改善にもつながるとさ
れています。

 そして、認知症の患者に対するタクティールケアの効果については、行動・
心理状態の改善、手や腕の筋肉がこわばる拘縮の症状が少なくなるといったこ
とが報告されています。ただし、すべての認知症の方に適用できるかというと
そうではなく、望まない方に対しては行わないというのも、タクティールケア
の大切なルールです。


 また、オキシトシンは触れられた人にだけ分泌されるものではなく、降れて
いる人にも分泌されます。タクティールケアは、降れている施術者も心地よさ
と安心を感じることができるのです。






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