うつ病は、体の病気からも発症する？　原因と関連性は

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うつ病は、体の病気からも発症する？　原因と関連性は　[健康] [編集]

うつ病は、体の病気からも発症する？　

　がん、心疾患、脳血管疾患、糖尿病などの生活習慣病といわれる病気は、そ
の発症に生活習慣が深く関与しています。これら体の病気からもストレスや心
の病気「うつ病」は引き起こされるのでしょうか？

体の病気とうつ病、ストレスとの関連性

　がん、心疾患、脳血管疾患、糖尿病などの体の病気に影響が及び、なかなか改 善しなかったり、悪化したりすることがあります。

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●がん

　現在、がんは早期発見・早期治療、医療の進歩によって、必ずしも「死に直
結した怖い病気」ではなくなってきました。しかし、命にかかわる病気である
ことは間違いはないため、患者さんにとってはがんの告知・診断、治療の予後
や再発などが大きなストレス（死や病気に対する不安感・無力感絶望感など）
となります。

　がん患者の20～30%に適応障害（心理的ストレスにより不安や焦燥感などの
精神症状や頭痛、不眠などの身体症状があり社会環境に適応できない）がみら
れます。また、うつ病はがん患者の10～20%、がんの末期になると80%以上が
罹患しているといわれています。

●心疾患

　心疾患になるとうつ病になりやすい、逆にうつ病になると心疾患になりやす
いともいわれています。

　長期にわたるストレスや緊張は心拍や血圧に影響を与えるだけでなく、血管
を収縮させ、詰まりやすくしてしまいます。その結果、虚血性心疾患などの心
臓病を引き起こすきっかけとなってしまうのです。

　心筋梗塞発症前の患者の生活状況を調べてみると、疲労、睡眠不足、激務、
適度な精神的ストレスがあったことが分かっています。また、常にストレスや
不安を抱えている人が心臓発作を起こしたり死亡したりする危険性は、穏やか
に暮らしている人の倍にも達するといわれています。

●脳血管疾患

　血栓（血の塊）が脳の血管にできて詰まったりすることから、感情機能（脳
の意欲や気分にかかわる部分）に障害を受け、うつ病が発症すると考えられて
います。また、言語や運動機能に障害を受けて体に「まひ」などの後遺症が残
った場合は、思うように体を動かすことができないイライラや不安感といった
大きなストレスからうつ病を発症するともいわれています。

　脳機能の障害を受けた部位によっては、認知機能が低下したりすることから
脳血管性の認知症を発症する場合もあります。

●糖尿病

　糖尿病とは、血液中のブドウ糖が多すぎることにより、全身のさまざまな組
織や機能に障害を与える病気です。血液中の糖が過剰になると脳の神経細胞を
変性させ、うつ病が起こるといわれています。

　また、糖尿病の患者は、長期にわたる薬物療法や生活習慣の改善への取り組
みからストレスを抱えてしまいがちです。糖尿病の患者がうつ病を発症すると、
意欲が低下して治療を勝手に中断したり、生活習慣の改善を図らずに合併症を
起こすなど、症状の悪化につながります。

A：ホント