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1.「味覚」のメカニズム (1)「味覚」を感じる舌の役割 [健康]

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 味覚のしくみを理解するために、味の刺激を受け取る舌の構造や味覚の伝わ
り方についてみていきましょう。








<舌の役割>
 舌は、食べ物を味わう、食べ物を唾液と混ぜ合わせて消化を助ける、食べ物
を飲み込むなどのほか、会話をする上でも重要な役割を担っています。どれも
大切な機能ですが、中でも大きな役割は味覚を感じるセンサーとしての働きで
す。これは、口に入れたものが体にとって有益か有害か、それを判断する第一
関門としての働きです。

 味覚には、甘味、うま味、酸味、塩味、苦味の5つの基本味があります。こ
のほかに、渋味や辛味などの刺激感のような味覚に相当する要素があります。
舌では、味覚以外にも食べ物の温かさ、冷たさ、舌触りなどをとらえて、口に
入った物質の性質や状態を総合的に調べる働きをしています。こうしたさまざ
まな情報を舌から得ることは、体にとって害のない食べ物を摂取するためにと
ても重要なのです。



<舌の構造>
 舌は、大きく舌苔と舌根に分けられます。舌苔の表面には、つぶつぶした舌
乳頭と呼ばれるものが無数に並んでいますが、この舌乳頭は数種類あり、その
うち有郭乳頭、葉状乳頭、茸状乳頭には味を感じる器官である「味蕾」が
存在しています。


●有郭乳頭
 舌の根元付近に10個前後V字に慣れんでいるのが有郭乳頭です。1個の有郭乳
頭には、200個以上の味蕾が存在しています。中央の盛り上がった円柱部の周囲
には溝をはさんで囲いがあり、城や町の外囲いを意味する「郭」のような形を
していることから有郭乳頭と呼ばれています。有郭乳頭の周囲にある溝に溶け
込んだわずかな物質も感知することができます。




●葉状乳頭
 ひだ状の形を持つ舌乳頭で、舌の縁の部分(側縁方向)に存在します。一つ
のひだ断面あたりに10数個の味蕾が集まっています。隣り合う葉状乳頭の間の
溝から味物質を洗い出し、新たな味を素早く感知できるような構造になってい
ます。


●茸状乳頭
 きのこのような形をしており、舌の上面(特に先端)に多く存在しています。
ひとつの乳頭あたり3~4個の味蕾が上面にあります。味蕾が上部にあるため、素
早く味物質をとらえることができると考えられています。






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