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2.嗅覚の不思議 (1)嗅覚の順応

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 においを認識する嗅覚の基本的なメカニズムが分かったところで、次は嗅覚
のさまざまな特徴についてみていきましょう。



1.嗅覚のメカニズム コラム:鼻以外にもある嗅覚受容体







(1)嗅覚の順応


 どこからともなくおいしそうなカレーのにおいを感じてお店に入ってみても、
そのにおいをいつの間にかあまり感じなくなっているという経験はありません
か。私たちは、同じにおいを嗅ぎ続けていると、嗅覚の感度が低くなる「嗅覚
疲労」が起き、においの感じ方が弱くなってしまいます。これは、嗅覚がほか
の感覚に比べて疲れやすいという特徴を持っているからです。しかし、嗅覚疲
労は同じにおいだけに起き、疲れていても別のにおいは嗅ぎ分けられます。同
じにおいを嗅ぎ続けていると、脳へ伝えるための電気信号が生じにくくなり、
さらに、そのにおいの信号を送らなくなっていくのです。この現象を「脱感作」
といいます。脱感作があることでその場のにおいに鈍感になりますが、新たに
生じたにおいには気付きやすくなり、周囲の変化を敏感に嗅ぎ取ることができ
るのです。
 香水販売店には、幾種類ものにおいを試していただくために、コーヒーの豆
が置いてあります。嗅ぎ続けて脱感作した香水のにおいを、コーヒー豆のにお
いを嗅ぐことで、再び嗅ぎ取ることができるようになります。


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