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1.嗅覚のメカニズム (1)嗅覚を司る鼻の構造 [健康]







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 私たちは外界からのさまざまな情報を、五感を使って感じています。その中
でも嗅覚は、においを感じて危険を察知したり、においを頼りに記憶を呼び起
こすばかりでなく、においによってリフレッシュしたり、集中力を高めたりと
いうように、感情にも影響を与えています。

 嗅覚に影響を与える「におい」は、日本人と古くから深い関係があります。
においは、「丹秀ひ」が語源であり、「丹」という字は、本来、赤い色を意味し、
視覚でとらえられる色彩を表していました。「いろはにほへと」や万葉集の「黄葉
のにほひは茂し」などは、美しく鮮やかな色合いの視覚的な意味を表すもので
した。

 古くから日本文化と深くかかわってきた「におい」や「嗅覚」の働きとしくみ、
それらに関連する生活上の疑問などについて学んでいきましょう。





(1)嗅覚を司る鼻の構造


 嗅覚を理解するために、まずは鼻の外部構造から確認していきましょう。鼻
の外から見える全体の部分を外鼻といいます。目と目の間を鼻根、そこから伸
びる鼻筋を鼻梁、鼻の頭の部分を鼻尖といいます。鼻尖の途中までは中に鼻骨
があり、その先の部分には軟骨があります。

 次に、鼻の内部構造をみていきましょう。鼻の2つの孔の入り口を外鼻孔と
いいます。外鼻孔から、入ってすぐの鼻毛が生えている部分を鼻前庭といいま
す。鼻の入り口から奥までの空間を鼻腔、それを隔てている真ん中の壁を鼻中隔
といいます。鼻腔の両側の壁には、外側から上鼻甲介・中鼻甲介・下鼻甲介と
いう3つの突起が張り出し、表面積を広げています。左右の鼻腔は奥でひとつ
になり咽頭につながっています。

 鼻前庭より奥は粘膜で覆われており、粘膜は外から入ってくる空気を加温・
加湿しているため、鼻腔の空気の温度は25~37度、湿度は35~80%になって
います。鼻中隔の粘膜には血管が豊富に分布しており、これをキーセルバッハ
部位といい、特にこの部分が空気の加温・加湿を担っています。

 また、粘膜表面には絨毛があり、異物が入ってくる鼻水やくしゃみなどで
異物を外に出します。鼻は呼吸を司る重要な器官であり、空気の出入り口であ
るため、空気に含まれるウイルスや花粉などの異物を排除し、肺に負担がかか
らないようにする役割を果たしています。



 そして、鼻のもう一つ重要な役割が、今回のテーマである「嗅覚」という感
覚器としての役割です。この後詳しくみていきましょう。




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