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ヘモグロビンには酸素より好きなものがある!? [健康]

ヘモグロビンには酸素より好きなものがある!?





細胞らしくない!?赤血球のスゴイ能力



ヘモグロビンには酸素より好きなものがある!?

 人間にとって、酸素欠乏の状態が起きたらそれは生命の危機となります。心
肺停止になった方の救急現場を想像すると分かるように、ほんの数分間、脳へ
の酸素供給が途絶えてしまっただけで、死亡に至るか回復不能な障害を負って
しまうことになりかねません。

 そんな怖い酸欠状態を引き起こす原因はさまざまなものがありますが、注意
したい外的要因の1つに火事があります。火災で発生する一酸化炭素は、酸素
よりも200~300倍もの強さでヘモグロビンと結合してしまいます。その結果、
酸素の運搬効率が著しく低下し、ひどい場合は一酸化炭素中毒で亡くなってし
まうこともあります。火災現場に遭遇した際は、煙を吸い込まないように鼻と
口を抑え、低い姿勢で素早く非難することが大切です。ほかには、たばこの煙
の中にも一酸化炭素が含まれています。喫煙のリスクを改めて考えてみましょ
う。



<赤血球は細胞らしくない!?>

 特殊な性質を持つヘモグロビンを含んでいる赤血球自体にも、不思議な性質
があります。それは、細胞であるのに「核」を持たないということです。さら
に赤血球は、幹細胞から成熟する際にミトコンドリア(細胞の中で酸素を消費
してエネルギーを発生する小器官)を捨て去ります。赤血球内の水分を覗くと
実に90%以上をヘモグロビンが占めています。ミトコンドリアを持たない赤血
球は、酸素の消費を最低限に抑えることに成功しました。まさに、「赤血球は酸
素を使う細胞ではなく運ぶことに特化した細胞である」ということがいえます。


 また、一般的に成人では1μℓ中に400~500万個の赤血球を持っているわけ
ですが、体重が65㎏の人では約5ℓの血液が流れていますので、体全体では何
と20~25兆個もの赤血球が存在しています。つまり、およそ60兆個あると考
えられている体内の細胞のうち、約3分の1は赤血球であるということになり
ます。赤血球が酸素をほとんど消費しないということは、ほかの細胞が効率よ
く働くためにも好都合なのです。















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