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浮腫(むくみ)の原因はアルブミン? [健康]

浮腫(むくみ)の原因はアルブミン?





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浮腫(むくみ)の原因はアルブミン?

 これまで記してきたように、通常は血管~間質液~リンパ管の間で水分の出
し入れが上手く調節されているのですが、こうした水分量(体液量)の恒常性
に異常が生じることがあります。その代表的な症状が「浮腫(むくみ)」です。
むくみとは、間質液の水分が過剰に溜まって腫れた状態のことをいいます。
 では、むくみを起こす要因にはどのようなものがあるのでしょうか。



①血漿アルブミン量の低下(低アルブミン血症) ~肝臓病と腎臓病~
 血液中のアルブミン量が減少する低アルブミン血症になると、膠質浸透圧
が低下するため、間質液から血管に戻ろうとする力が弱まり、むくみが生じ
やすくなります。低アルブミン血症になるということは、体内でアルブミン
が産生(合成)される量よりも失われる量が上回るということです。この現
象が起きる主な原因には、肝臓病と腎臓病があります。まず、肝臓にはアル
ブミンを合成する働きがありますが、肝機能低下によりこの能力が落ちてし
まい産生量が低下します。また、腎臓の機能が低下すると、本来胎内に留め
ておくべきアルブミンが尿中に漏れ出てしまい、喪失量が増えてしまうので
す。



②心臓でのポンプ機能の低下(心不全)
 心臓の収縮と拡張によるポンプの機能が低下する「心不全」も、むくみの
原因になります。心不全が主に右心房や右心室に起きた場合、静脈血を肺に
送る力が低下するため、静脈血の圧力が高まります。すると、特に下肢にむ
くみが起きたり体重が増加したりという症状が起こりやすくなります。一方、
左心房や左心室の心不全が起きると、体全体に血液を送る力が弱まるため動
脈血の圧力(いわゆる血圧)が低下したり、肺から心臓への流れが滞りやす
くなることにより肺でのむくみが起き、息切れや呼吸困難が引き起こされや
すくなります。


 長時間の立ち仕事やデスクワークが続いた後などに起きる一過性のむくみで
あればあまり心配することはありませんが、むくみが何日も続くようであれば、
比率で存在している水分の恒常性に異常が起きる時には、肝心(腎)要の臓器
の機能低下が伴いやすい、ということも頷けます。



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