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細胞分裂の限界!? テロメアとは? [健康]

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 老化のしくみに関する老化学説には、特定の細胞や器官の老化に特化して説
明するものや、老化の現象の一部を捉えて説明しているものなど数多く存在し
ます。また、個々の学説は、ほかの学説と重なり合う部分もあります。これは、
老化を1つの要因で説明することは難しく、老化には複合的要因が影響してい
ることを示しています。今回は、多数ある老化学説のうち、代表的なものを紹
介します。



細胞分裂の限界!?


 私たちの体では、常に細胞分裂が繰り返されています。しかし、細胞が分裂
できる回数には限りがあると考えられています。それを決めているのが、細胞
のテロメアと呼ばれる部分です。

 テロメアは、細胞核の中にある染色体の先端に伸びています。その染色体を
構成しているものがDNAです。

 テロメアは、染色体を保護する役割をしていて、細胞が分裂するたびに短く
なります。何度も分裂を繰り返して、テロメアが短くなりすぎると、その細胞
は分裂ができなくなります。


 細胞が分裂して若返ることが、細胞の機能維持には欠かせませんが、年齢を
重ねて、細胞の分裂できる回数が減っていくと、ついには分裂できなくなりま
す。すると細胞の機能が低下し、老化を引き起こすと考えるのがテロメア説で
す。このように、テロメアは寿命を規定するような働きをすることから、「生命
の回数券」と呼ばれることがあります。


 ただし、例外もあります。卵巣や清掃という生殖細胞は、細胞分裂ごとにテ
ロメアが短くなると、やがて不妊になってしまうので、短くなったテロメアを
元の長さに戻すテロメラーゼという酵素を細胞内に蓄えています。


 また、無限に増殖するがん細胞では、テロメラーゼが活性を高めているので、
がん細胞は無限に分裂増殖することを可能にしています。がん細胞の中でテロ
メラーゼの働きを抑えることができれば、治療に応用できる可能性が広がるの
ではないかと考えられています。




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