SSブログ

細胞は変幻自在!?細胞分裂 [健康]

細胞受精卵から始まる





細胞分裂ってどういうこと?



 ドイツの医学者ドルフ・ルートヴィヒ・カール・ウイルヒョウは、「すべて
の細胞は細胞から生まれる」という有名な言葉を残しています。これは、私た
ちの体を構成するすべての細胞は、元をたどると1つの細胞にたどり着くこと
を示しています。つまりそれは、受精卵です。受精卵とは、卵子と精子が融合
した1つの細胞のことをいいます。受精卵が2個になり、4個になり、8個にな
り、次々に分裂を繰り返すことによって、私たちの体は出来上がっていきます。



細胞は変幻自在!?


 私たちの体をつくる細胞(体細胞)は、すべて同じ遺伝子を持っていますが、
細胞分裂を繰り返すにつれ、機能や大きさ、形などが異なっていきます。ここ
からは、1つの受精卵という細胞から個性の違うたくさんの細胞ができるまでの
変化を追ってみましょう。

 受精卵は、卵巣から子宮に向かう卵管の中で、同じ遺伝子を複製しながら、2
分割、4分割、8分割、16分割と分裂を繰り返します。すると、「桑実胚」と呼
ばれる、桑の実あるいはラズベリー状の細胞の塊になります。その後、細胞数
が100個前後になると内側に空洞が生じて「胚盤胞」となり、子宮内膜に着床
します。ここまでの期間は、受精から8~9日間程度です。





<細胞の運命を決める「分化」>
 胚盤胞の中には、「内部細胞塊」という細胞の塊があります。この内部細胞塊
は、さまざまな細胞になれる可能性がありますが、細胞分裂が進むと、細胞ご
との機能が鮮明になっていき、「外胚葉」「中胚葉」「内肺葉」のいずれかに専
門化されます。外肺葉からは脳などの神経細胞や目などの感覚器、皮膚の表皮
などが、中胚葉からは脊髄や筋肉、血管、心臓、腎臓などが、内胚葉からは肝
臓や膵臓などの消化器や消化管などができます。この分裂の進路は一方通行で
あり、行き来することはありません。

 このように、細胞が分裂を繰り返しながら、個性の異なる機能を持つように
なることを「分化」といいます。同じ遺伝子を持ちながら全く異なるも細胞にな
っていくことは、驚くべきことです。本来、細胞分裂を行う際、すべての遺伝
子が複製されますが、細胞分裂を繰り返すたびに複製された遺伝子の中で使え
るものが限定されていきます。その結果、ある細胞は目になったり、ある細胞
は筋肉になったりと、細胞ごとに個性が生まれていくといわれています。



nice!(19)  コメント(0) 
共通テーマ:健康

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。