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骨の成り立ちとゆがみ、脊柱、推看板、骨盤、土踏まず [健康]

骨の成り立ちとゆがみ


 私たち人間の体の構造は、四足歩行の動物にルーツがあり、その構造を引き
継ぎながら二足歩行へと進化しました。この二足歩行への進化こそが、現代の
私たちの体のゆがみのはじまりともいえます。
 四足歩行は、立ったまま寝ることができる動物がいるくらい、安定感があり
ます。一方、二足歩行は片足の着地になるため、不安定かつ衝撃度も高く、余
分な働きやストレスが骨や筋肉などにかかります。そのため、私たち人間は自
らの体に負荷がかからないように、次のような構造を持つ骨を手に入れました。




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<二足歩行の要:脊柱のS字カーブ>
 一般的に背骨と呼ばれる脊柱は、一つの骨ではなく、椎骨という小さい骨が積
み木のように連なっています。上から7個の頸椎、12個の胸椎、5個の腰椎、
そして仙骨と尾骨からなる5部構成になっています。これらの椎骨は、真っす
ぐ積み上げられているわけではなく、いわゆる「S字カーブ」と呼ばれる湾曲に
なっています。頸椎はやや前方に湾曲し、胸椎は後方に、そして腰椎が再び前
方に湾曲しています。

 この脊柱のS字カーブは、二足歩行である人間が獲得した、最も特徴的な骨
の構造といえますが、元来、狩りをして食物を採集するために移動時の衝撃を
上手に逃がし、体を効率的に動かすためのシステムです。しかし、体をあまり
動かさず、長時間デスクワークをする多くの現代人は、脊柱がゆがむようにな
り、さまざまな体の不調が現れるようになったと考えられます。




<着地緩和材:推間板>
 脊柱をつくる椎骨と椎骨の間には、円板状の「推間板」という軟骨が挟まって
います。推間板の構造は、中央に髄核というゼラチン状の組織があって、この周
りに軟骨組織が幾重にも取り囲み、弾力性があります。そのため、脊柱への着地
の衝撃は緩和され、基本的に骨(椎骨)同士がぶつかることはありません。




<骨盤の構造>
 骨盤は、体のほぼ中央に位置し、お椀型をしています。腰椎(脊柱)と大腿骨
との間にあり、上半身と下半身をつなぎ、そのバランスを取る重要な役割があ
ります。また、膀胱や女性の子宮を守る役割もあります。

 その構造は、脊柱同様に1つの骨からできているのではなく、多くの骨が複
雑に組み合わさって形成されています。左右に羽を広げたような形をしている
「腸骨」、腸骨の前側にある「恥骨」、下部にある「坐骨」があり、3つの骨を
合わせて「寛骨」ともいいます。これに、脊柱にある「仙骨」、「尾骨」を含め
て骨盤といいます。骨盤は、」基本的にこれらの骨が固く組み合わされ、さらに
周りの筋肉によって支えられているので、簡単にゆがむことはありません。

 それでは、なぜ骨盤がゆがむことによる体の不調が多いのでしょうか。それ
は、仙腸関節というわずかに動く関節が、足を組んだり、片足に偏る重心の置
き方などで、前後に傾いたり、左右異なる動きで固定されてしまうため、骨盤
全体のゆがみにつながりやすいといわれています。





<足の裏のアーチ:土踏まず>
 直に地面に触れる足の裏がフラットな状態では、衝撃が直接体に伝わってし
まいます。そこで、人類が獲得したのが「土踏まず」です。土踏まずは、アー
チ型なので地面に触れず、地面からの衝撃を逃がすことができます。

 このアーチ構造は、踵の骨(踵骨)から親指側の中足骨と小指側の中足骨
に向かって走る2本の縦アーチと、親指の付け根から小指の付け根の間を結ぶ
横アーチがつながっています。このテントのようなアーチ構造があることで、
全体重がかかっても下からの衝撃を受け止めることができるのです。




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